腰痛の85%が原因不明?!痛みのメカニズムとは

腰痛の85%が原因不明?!痛みのメカニズムとは

こんにちは!
阪神岩屋駅から徒歩1分!神戸市灘区の【いわや鍼灸整骨院】です。

「重たいものを持つと腰が痛い…」
「長時間、歩いたりすると腰がツライ…」
「腰が痛くて仰向けで寝られない…」
「テーブルの上のリモコンを取ろうとしたら腰に痛みが走った」
「何もしていなくても常に腰が重だるい…」

皆さんもそんな経験はありませんか?

厚労省の調べによると、自覚症状のある身体の不調ランキングで
男性第一位は「腰痛」
女性は肩こりに次いで第二位が「腰痛」だそうです。
(※国民生活基礎調査平成28年より)

もはや国民病とも言える腰痛。
健康的に長生きするためには、この腰痛を克服する必要があるわけです。

では、そもそも『腰痛』とは何なんでしょうか?

腰痛とは?

「腰痛」という言葉、
実は疾患名ではないのをご存知でしょうか?
疾患名ではない、つまり病気の名前ではなく、腰の辺りが痛んだり、張りを感じたり、重かったり…といった症状のことを総称して「腰痛」と呼んでいるのです。

そしてその腰痛症のうち、なんと実に85%が原因不明とされています。

残りの15%は病院の診察・検査で腰痛の原因が特定できるもの。
それらを『特異的腰痛』と呼びます。

特異的腰痛は例えばレントゲン検査で判明できる、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの腰部の神経障害による腰痛が代表的です。

その他、内臓の病気によって引き起こされる腰痛も特異的腰痛に分類されます。

【椎間板ヘルニア】
椎間板の髄核(イラストのピンクの部分)が飛び出して、神経(ブルーの部分)を圧迫することで痛みが生じる。

原因不明の腰痛の原因は?

前述した特異的腰痛とは異なり、レントゲンやMRI検査でも原因が特定されない腰痛症のことを【非特異的腰痛】と呼ばれます。
腰痛の症状のうち、なんと85%がこの非特異的腰痛に分類されます。

つまり、整形外科などの病院にかかってもお医者様の診断は…

『特に異常はありませんね』

となるわけです。

異常がないと言われても、痛みはあるのに…と途方に暮れる患者様が多いのは、

「原因不明」=「異常なし」
と診断されるためです。

では、原因が特定できない腰痛はどうして起こるのでしょうか?
代表的な腰痛の原因をあげてみます。

【非特異的腰痛が起きる原因】

①椎間関節性腰痛

背骨は首のほうから順に頸椎・胸椎・腰椎に分けられます。

腰椎は椎間板と椎間関節によって、それぞれのブロック(椎骨)が連結されています。
それぞれの骨の間には、クッションの役割となる関節軟骨があり骨同士がぶつかるのを防いでくれています。

椎間関節は腰を反る・ひねるという動作を担っています。

写真の緑の部分が【腰椎】
赤い〇で囲んだ部分が【椎間関節】で上下の椎骨を繋いでいる。

椎間関節性の腰痛は、この椎間関節になんらかのダメージが引き起こされることで生じる腰痛です。

例えば、重たいものを持ち上げた瞬間や、急に体をねじった瞬間、腰に鋭い痛みが走り身動きが取れなくなる、いわゆる【ぎっくり腰】も椎間関節性腰痛の一つ。

腰を反らしたり、捻じったりする動きに伴って軟骨や椎間関節を包む関節包へストレスが加わります。その際に生じる炎症や出血、部分断裂によって急性腰痛が発生します。

この椎間関節は加齢とともに徐々に変性が生じてきます。

関節軟骨が摩耗して消失してしまったり、辺縁部で骨の増殖が起こることで、関節同士の適合性が損なわれていきます。

そうした椎間関節内のストレスは関節を包む関節包や滑膜にも異常が及び、「椎間関節症」と言われる慢性的な腰痛へと進行していきます。

急性・慢性いずれの場合でも身体を動かした瞬間に鋭い痛みが走るという特徴があります。

②筋・筋膜性腰痛

身体をまっすぐに支えるためには背骨だけでなく、筋肉も大きな役割を担っています。

人間が直立することができるのは、特に首から腰にかけて背中側に走行している脊柱起立筋群が発達しているからと言えます。

この脊柱起立筋群に負荷がかかることによって生じるのが筋・筋膜性腰痛です。

例えばスポーツの現場などで脊柱起立筋群に急な力が加わり、筋肉や筋膜に過伸展が生じ部分断裂を起こしている場合、急性の筋・筋膜性腰痛と言われます。

また不良姿勢や中腰での長時間の労働、重たいものを持ち運ぶなど、脊柱起立筋群のオーバーワークで慢性的な筋・筋膜性腰痛を起こす場合もあります。

慢性化し症状が進行すると、椎間関節に障害をきたすとも言われています。

筋・筋膜性腰痛は、急性・慢性ともに腰を前屈みにした時に痛みが出るという特徴があります。

③心因性腰痛

日本整形外科学会・日本腰痛学会が監修した『腰痛診療ガイドライン2019』では、【腰痛の治療成績と遷延化には,心理社会的因子が強く関連する.】と記されています。

「心理社会的因子」とは、いわゆるストレスのこと。
心理的に不安感を常に抱えていたり、仕事や家庭内のトラブルで悩みがあったりという状態が腰痛に深く関わっているという事です。

私たちが【痛み】を感じるのは脳です。最近の研究によると、痛みを感じる脳の部分が、実はストレスを感じる部分と同じであるという結果が明らかになっています。

また脳には痛みを感じるだけでなく、脳内物質を分泌して痛みを抑制する働きも持っています。

ストレスによってこのシステムがうまく機能しないことによって、痛みの原因が取り除かれても痛みが続いてしまったり、通常よりも強く痛みを感じるようになるのが【心因性腰痛】です。

痛みが長引くストレスがさらに症状を悪化させてしまう場合もあります。

主な非特異的腰痛がおきる原因を述べてきましたが、その内のどれか一つが原因とは言い切れません。
筋・筋膜性腰痛が発生したあと、椎間関節に変性がおきたり、長引く腰痛がストレスとなり、心因性腰痛になる…など原因が複雑に絡み合う場合があります。

原因が特定できないからこそ、長引く腰痛は医療機関へご相談を。

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