社員旅行レポート【富士登山】
こんにちは!
阪神岩屋駅から徒歩1分!神戸市灘区のいわや鍼灸整骨院です。
毎年恒例の社員研修旅行に行ってきました!
7月3日(水)~5日(金)、3日間も連休をいただいて私たちが挑戦したのが…
そう!日本が誇る世界遺産「富士山」です!私たち関西人にとっては新幹線や飛行機で遠くから拝むだけでも何だか『ありがたい山』というイメージのあの富士山登頂を目指しました。
この日のために2月から全員で週2日、仕事終わりのジム通いを続け筋力と心肺機能を強化!書籍やSNSなどで富士登山の情報を読み漁り、知識と装備を固めていきました。(髙橋は登山の5日前から禁酒までしましたので褒めてほしいです笑)
準備万端と言いたいところですが…とは言え、私たちは登山自体が素人同然。近隣の摩耶山や六甲山には登っていますが、相手は3,776mの日本最高峰です。万が一のことがあって患者様にご迷惑をおかけするわけにはいかないので、今回は富士エコツアーサービス様のプライベートツアーを予約させていただきました。私たち4人だけのためにベテランガイドさんがお一人ついてくださるという、安心安全を確保していざ富士登山へ出発です!
ツアー会社の方のマイクロバスでおおよそ2時間かけて新富士駅から富士スバルライン五合目へ。今回は静岡県側の登山道はまだ開山していなかったため、一番人気の吉田ルートから頂上を目指します。今年から吉田ルートは入山規制&入山料の制度がスタートしたこともあり、例年のニュース映像などと比較すると人は少ない印象。そして8割がたは外国からの旅行者さんのようでした。
もろもろ入山の手続きはツアー会社の方が代行してくださり、13時15分に出発!
ガイドさんから富士登山の成功の秘訣として教わったのが、呼吸法とゆっくり省エネで歩くこと。この「ゆっくり」が想像以上のゆっくり!確かに本などでも読んで知ってはいましたが、こんなに小さな歩幅でしかも最短距離ではなく、なるべく段差の少ない場所から回り道をして上がっていくとは驚きでした。私たちがゆっくりと歩みを進めているのを横目に、ほかの登山客の方々はスイスイと登っていきます。
6合目を超えるあたりからはこれまでのなだらかな樹林帯とは一変。木々がなくなりジグザグに急坂を登り始めます。さらに進むと7合目の手前あたりからは、岩場をよじ登ることに…。この辺りになると私たちを抜いていったほかの登山客の方々が、疲労で脇道に座り込んでいる姿が見られるようになりました。一方の私たちは、ペースと呼吸法を守っているお陰で、疲労はあるものの息を切らすことはなく会話も可能な程度。短い休憩をはさみつつ、初日宿泊予定の山小屋【鳥居荘】に16時20分ごろ到着しました。
富士山には山小屋が複数あるそうですが、7合目には7つの山小屋が存在します。それぞれ宿泊や軽食のほか、飲み物の購入・お手洗いの利用(有料)が可能です。そして特に外国のゲストに人気なのが、木製の杖にそれぞれの山小屋のマークを焼き印で入れてくれるというサービス。各山小屋の前に「Stamp ¥200」という張り紙がありました。
私たちの宿泊する鳥居荘は標高2,900m富士山の7.5合目に位置する山小屋です。名前の通り、山小屋の手前には朱塗りの鳥居がたっており、下から目指す私たちを迎えてくれます。
山小屋でのお楽しみのひとつは、登山で疲れた体を癒すお食事です。鳥居荘では夕食にカレーライス・朝食にお弁当を用意してくださいました。やっぱり身体のエネルギーは白米とタンパク質ですね!モリモリいただきました♪
山小屋というとかつては人がギッシリの雑魚寝が当たり前だったそうですが、コロナ禍以降、各山小屋は整備が進み個室を設けているところもあるそう。鳥居荘も個人スペースはしっかり確保されており、2名程度で1区切りとなるようにカーテンの間仕切りがありました。私たちはピーク時期をずらしていたので、ラッキーなことに個室でお泊りすることができました♪
登山2日目
当初の予定では3時30分起床⇒4時出発し、8合目あたりでご来光を拝む予定でしたが、あいにく外は台風並み(に聞こえる)風の音。安全性を第一にガイドさんから一時間出発を遅らせ、山小屋からご来光を見ることに。日の出まで雲が厚く諦めかけていた私たちでしたが、4時45分ごろ雲のすき間から美しい太陽の姿が現れました!
若干、高山病気味なのか偏頭痛と首痛を感じていましたが、ご来光を見て元気を取り戻しました。風がおさまっている間に、山頂に向けて鳥居荘を出発です!
こちらの写真が本8合目あたり。富士山は遠目に見ると雄大でなだらかに見えますが、実はこんな感じの岩場をガシガシ登っていく場面が何カ所もあるんです。ニュースで見るようなサンダルなどの軽装では決して登頂できる山ではないことを思い知りました。ちなみに、はるか下に輝いて見えるのは山中湖。さすがにここまで来ると疲れが表情からも見て取れます。
無事に登頂!
9時30分ごろ、無事に揃って登頂できました!登っている途中は雲もありましたが、山頂はピカピカの晴天!登頂までの間に少なくとも5回は「リタイア」の文字が頭をよぎりましたが、この青空と圧巻の風景を見たら疲れも吹き飛んでしまいました。
途中何度もくじけそうになりましたが、神戸から応援してくれている患者様や家族友人のことを思い出しながら気持ちを奮い立たせました。またスタッフみんなでこの時のために数ヶ月、仕事終わりの疲れた体でジム通いをした事もあと一歩あと一歩を踏み出す原動力になったように思います。
神戸から声援を送ってくださった皆さま、そして山頂まで励まし続けてくれたガイドさんとスタッフに感謝の気持ちでいっぱいです。
と山頂で幸せをかみしめたのもつかの間…
実はここからが地獄でした。
山頂から8合目までは元来た道を逆戻り。デコボコの岩場を慎重に下ります。高所が苦手でしかも運動神経が壊滅的な私は大苦戦しながらもストック2本を駆使しつつ何とか8合目の山小屋に到達。
と、実はここからなんです、富士山下山の苦行は…
写真は8合目から分岐した下山道の風景です。青い空に白い雲が映えるなだらかな下り坂で、いかにも平和に見えるでしょうが、この道がくせ者!砂と石が混ざった道で、一足ごとにズルズルと滑るんです!富士登山の途中でケガをしてしまう方の大半が下山道と言われる所以がよく分かりました。
つづら折りに続く下り坂は、登頂までにたまった疲労と膝などの関節への衝撃で大きなダメージを受けます。途中、ほかのツアー客の方が捻挫のせいか道端でうずくまり、ガイドさんの手当を受けているのを目にしました。そして登りと比較してゴールが見えない感覚は、精神的にもツライ…。さらに下山道にはほとんど山小屋がなく、途中1カ所公衆トイレがあるのみ。しっかり座って休憩するような場所はなく、小休止をくり返しながら5合目を目指します。あまり変化のない景色に精神的にもくたびれてくるのが、下山道の恐ろしさでした。ですが、ここで気を抜いてはケガのもと!ゴールである富士スバルライン5合目を目指します。
砂ぼこりにまみれながら14時すぎ、無事にゴールイン!山頂を発ったのが10時ころでしたので、おおよそ4時間かけて標高2,300mの富士スバルライン五合目に帰着いたしました。
さすがにクタクタの私たちを迎えてくれたのがツアー会社の方。砂でザリザリになった顔や頭を洗い流すための冷たいお水と、水分と栄養補給に冷えたスポーツドリンク&おやつを用意してくださっていました!息を吹き返した私たちはこの後、お土産屋さんで外国人観光客も驚くレベルの爆買いを繰り広げました(笑)
その後は、ツアー会社の方の送迎で河口湖畔のホテルへ。一泊ゆっくり温泉につかって美味しいお食事をいただき英気を養ってから帰神しました♪
今回の富士登山研修を経て、それぞれが目標にむけて事前に準備することの大切さを痛感しました。これまでの社員旅行と違って早くから行き先を知っていたことで体力面や装備・登山に関する知識など、それぞれが主体的に備えることができました。その準備があったからこそ、今回の富士登山は成功できたのだと感じています。もちろんたくさんの患者様や家族友人・ガイドさんやツアー会社の方からの声援も力になりました!本当にありがとうございました。
もしこれから富士登山に挑戦しようという方は、決して弾丸登山や軽装では登り切れないということを肝に銘じておいてくださいね。全員が無傷で下山できてこそ、楽しい思い出になります!
長いレポートにお付き合いくださり、ありがとうございました!